すみれの壺

青野すみれのブログ

後悔の気持ち

物を減らして必要十分で暮らすこと
シンプルな暮らしで心も体も身軽でいること


このブログでも綴ってきた私の好きなライフスタイル。


それに反して実家がモノで溢れかえっていることは

時おり記事にも書いてきた


そんな実家の片付けを
今まで後回しにしてきたのだけれど
弟の遺品整理をきっかけにしてスタートすることにした。


まずは弟の部屋を。
春になる前には元ワタシの部屋…
一部屋ずつ進む計画を立てた。
今年中には家全体を終了したい目標がある。


タッグを組んだのは父。


ここ数年、片付け派の 父と私 VS  片付けられない派の 母と弟 で
顔を合わすたび論争が繰り返されていた。わたしがモノを減らしだした頃からは、とくに。
片付けたほうがいいにきまってる。けれどわたしは実家をでていた身だったし、父はまだ勤めもある。十分な時間がないまま、片付けない派が優勢のまま時間が過ぎていた。

 


専業主婦なんだから、片付けくらいしっかりやってよね。モノが多いから家事が捗らないんだってば。主婦業をやるようになってから、私から母への批判はどんどん厳しくなり、関係が良くなる兆しは完全になくなっていた。

 

弟は手術を繰り返しながらも、変わらず会社員生活をしていた。

本人も母も全く掃除しないので、途中から部屋が汚くてくつろげないから

身体を悪くしたのではないか。。根拠もないのに本気でそう心配し、片付けを提案したこともあったけれど、めんどくさがってとり合ってはくれなかった。

 

じゃあお父さんやってあげたら?となるが

父が弟の部屋を掃除するといった選択肢は我が家にはない。

10年以上前に起きたあることから弟は父を亡くなるときまで許さなかった。

父と弟が最期まで和解することはなかった。

何があったかはまた機会があれば書きたいと思う。

 

 

さて、 日に日に足の踏み場がなくなる実家の状況がさらに進行したのは、昨年。
弟の病気が悪化していくとともにその勢いを増していた。


看病に忙しくて、きっと片付けるヒマがないんだろう。
初めてうちの状況を見た人はそんなふうに優しく思うのかもしれない。


でも明らかに違うことをワタシは感じていた。


看病をしながら まるでその不安で淋しい心を埋めるかのように、さらに母はどんどんモノを放置した。新しく買ったモノも、古い書類もごっちゃ混ぜ。いるかいらないかもよくわからない。
もう何も考えたくない。
この子の事だけを考えていたい。


実家に帰るたび
そんな空気を感じるようになった。


まもなくして弟は階段を登れなくなり 2階の自室には行けなくなった。

180センチ以上ある弟がかろうじて横になっていた部屋の真ん中に空いていたスペースも、あっという間に母の荷物で埋め尽くされた。

 

そうこうしていると

今度は母が糖尿病で入院した。幸い手術や命の危険は無いが

インシュリンを打つ生活。

原因は食生活の乱れと睡眠不足。

それを聞いた弟はベッドの上で自分のせいだと落ち込んだ。

 

母と弟はお互い本当につらかった。

 

そのことを頭では わかっているけれど 

汚い部屋を目の前にして

ずっと優しくなれない私がいる。

 

弟にいつか許してもらいたかった。別れがくるとわかってからも

怒らせるのが嫌で最後まで面と向かえなかった父がいる。

 

後悔の気持ちを確かめるように

父とわたしは2日間 ひとつひとつをゴミ袋に詰め込んだ。

吸い込む埃で咳がとまらなくなって、涙がでて泣きたくなる。

玄関に並んだ14袋の気持ち。まだまだ道のりは長い。

 

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