手元にいつも置いておく本:銀色夏生さんの「Balance」
本は気づいたら増えているモノのひとつ。
在庫は「整理棚の1段分まで」とルールを決めて、それ以上になったら
あげたり売ったり、手放すものを選定するようにしています。
その中で、いつも手元に残っている本のうちのひとつが、
銀色夏生さんの詩集「Balance」(バランス)
この本の最後のほうにある
「いつもいつも次に来る季節が好きだ」という詩が好きです。
自分を見失いそうになったときに読むと
「そうだ、自分はこれでいいのだ」と思い出させてくれる大切な詩です。
時間が経って読み返しても気持ちが変わらない
という本は手元に置いておくひとつの基準になりますね。
詩の中の好きな一文
好きな空の色ならうすい青だし、好きな服の色なら白。好きな地面の色は草原の緑、好きな水の色は透明。嫌いな色があるのではなく、嫌いな組み合わせがあるだけ。……
だから、季節といえばいつもいつも、次に来る季節が好きだ。
読むと前向きになれる自分
やっと出会えて好きだと思っていたことが、急に面白くなくなったり、
手放したくなったりする。
昔から、そういう熱しやすく冷めやすい。飽き性な自分が嫌いでした。
でもこの詩と出会ってから、自分は「飽き性なだけじゃない」と前向きにとらえられるようになった。
好きなものがひとつに定まらなくて、あれこれ興味が分散する。
集中力や根気がないなぁと、落ち込むときもこの詩を読むと、自分はこのままでいいんだ。と思わせてくれました。
好きなことが見つからない。見つかってもすぐ次を見つけたくなる。
それは、いつも新しい何かへのワクワクが私の原動力になっていて、
それが、私らしさだということ。
いつも何かわからない次に来る何かが好きで、好きなことがハッキリ言えないんじゃなくて、嫌いなモノの組み合わせがあるだけ。
どこかで、ハッキリ「こう」と自分を決めて生きていくことにかっこよさや憧れを感じ
探していたけれど、それは私にとってはずっと見つからないことなのかもしれない。
見つけなくてもいいのかもしれない。
そんな風に、肩の力がすっと抜けたような。
これからも大切に読んでいきたいと思います。
↓調べたらKindle版がでていました。
でもやっぱりページをめくって読む趣きが好きかな。